FXのスプレッドを見ているとよく目にする「pips」という文字。どうも「銭」と同じ単位のようですが、どうしてpipsを使用するのでしょうか。意味を考えてみましょう。


<円とドルの取引の場合>

pipsとは、為替レートの取引の最小単位のことです。たとえば、円とドルのペアの場合、1ドル=90.50円から90.60円に動いたら、10pips、つまり10銭の動きとなります。円の場合はpipsは銭と同じと考えて支障ありません。100分の1円が1pipsというわけです。

最近では、1ドル90.001円のように小数点以下が3桁まで表示されている場合があります。pipsは最小単位なのでどうなるの?と思いますが、今のところ1000分の1円は0.1pipsと表示されることが多いようです。


<円以外の通貨どうしの取引の場合>

ところが、取引は円と外貨だけではありません。円以外の通貨どうしの取引も行われています。その場合は「銭」では、値動きを表示できません。そこでpipsの意味が出てきます。FX業者のスプレッドの表もpipsで表示されていますね。

たとえば、ユーロとドル、ポンドとドルとなると、動きを銭で表すのは大変ですし、意味もありません。この場合はドルが基準となり、ドルの為替レートの最小単位は0.0001ドルなので、0.0001ドルが1pipsとなります。

pipsという単位はFXでは避けられないので、徐々に慣れていきましょう。最初は大変ですが、円との取引なら銭と同じ、ドルと外貨なら1pips=0.0001ドルと覚えてしまえば、pips表示のスプレッドも平気になります。